用事で出かけた帰りに、遅いお昼を取りました。
中華のお店に入り、よく頼む担々麺にしようかと思いつつ〜
オーダーするとき、ふと目に止まった海老ワンタン麺にしてみました。
届いたのは、柔らかな細麺を使った、上品な風味のしょうゆだしの中華そば。
予想よりたくさん入っていた、海老ワンタンのふんわり柔らかな滋味。
やさしく体に染み渡っていくような味わいでした。
ここ1ヶ月ほど、少し心を曇らせることが増えていました。
自分なりに、気持ちを整理しよう、考えをまとめようとして、それなりの結論に達していました。
ささやかな勇気を出して、ほんのわずかですが行動もしました。
迷ったし、ためらったけど、踏み切ってよかったと思えるその行動。
抱え込んだままよりは、ずっと前進でした。
得たものもあり、次の行動につながる決心のきっかけになって。
落ち着いた、そう思っていたのですが。
全く別の出来事をきっかけに、思いもよらない自分の思いに気がついたのです。
これまで自覚していた気持ちを表す言葉に、全くの嘘も間違いもなかったけれど、もっと深いところで、私はまだ、かかえていたものがあった。
たまねぎの皮を剥くかのごとく、気持ちのベールをはがしてしまいました。
だれかに強いられたわけでも、求められたわけでも、望まれたわけでもないのに。自ら向き合おうとしていたこと、そしてその結果。
私が心を曇らせたのも、当然でした。
喪失感なのか、敗北感なのか
体に空洞ができたような気持ち。
そんな私の心を、海老ワンタン麺がじわりと、ゆっくりしみ込んでいきました。