私の親は子どもに愛情を注ぎませんでした。
あるとき、私の子どもが飲食店で頼んだ子どもセットにジュースがついてきたのを見て「あら、あなたは食事の時にジュースなんて飲ませるわけ」となじったのは私の母親です。
私は外食時、ジュースはおろか、デザートを注文させてもらったことすらなかったのです。
「デザートを頼むと、デザート欲しさに料理を残そうとする。全部食べきらない子どもにデザートなんか与えん」が父の持論。
食の細かった私はもちろん食べきれないので「ほら見ろ、食べられないだろう。デザートなんて無理だ」と鬼の首をとったように得意気でした。
こうも言いました。
「自分が子どもの頃は戦争でできなかったからと、我が子に色々買ってやったり、習わせてやったりするような親はあかん。間違えてる。子どもを甘やかすだけ」と批判しました。
理由は知りませんが、私の親たちは、子どもが喜んだり楽しみに思うことを与えたら子どもが堕落するから、がんとして認めないことをモットーにしていました。
自分ができなかった思いを、みすみす子どもにさせてたまるものか、そんな八つ当たりというか復讐の対象にされていました。
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父親は7年ほど前にガンが見つかり、あちこちに転移して、今は寝たきりでホスピス病棟にいます。
介護ですか?するはずなんてありません。
我が子に何一つ愛情を注ぎすらしなかった、むしろ憎しみしか抱けないような大人に私が関わる必要などどこにもありません。
いつ死んでも私は構わない。葬儀にも行きません。
私は信頼できる親にはめぐりあいませんでした。
物心ついた頃から、「私の本当の親はどこにいるんだろう」と思っていました。赤毛のアン、あしながおじさん、主人公が私の分身のようでした。
親とは関係ない人生。
謝罪されることなどないでしょうが、万が一あっても私は断固許しません。