家族のあり方が多様化したり、不妊などもクローズアップされてきたので、かつてほどの言われ方はないかも知れませんが、日本の社会には独りっ子へのハラスメントが横行しているように感じます。
多数派やら標準モデルから外れることに対しての非寛容さに繋がるのだと思うのですが…
気になってしまうのです。
私自身は独りっ子で、二児の母です。
物心ついた頃には、独りっ子はワガママになるとか、頼りない、甘えん坊だ、などなど、周りからさんざんけなされました。
母には「独りっ子で甘えん坊と思われたくない」と、甘えさせてもらえずに育てられました。
いっぽうで、独りっ子だからお金をかけてもらえる、という言われ方もしました。ひがみなのかも知れませんが、いい気分はしません。
自分が独りっ子なので、その欠点を指摘してもよいと思うのですが、確かに年少者への労りは欠けているし、人とのやり取りは下手くそです。
だけど、よってたかって、ろくな大人に育たないとか、わがままだとか、自分で選べないことをことあるごとにあげつらわれるのは、本当に苦痛でした。
なぜ兄弟姉妹がいるだけで、この人々は独りっ子の私にそんなに尊大になれるんだ、と思ったこともあります。
縁あって結婚後、二人の子供を授かりましたが、第一子のママ友らとの「二人目どうする」話が嫌でした。
なんで二人目を欲しがる?
「独りっ子ではさびしくて、かわいそう」
はじめから兄弟がいないのが当たり前の独りっ子の場合、実はそのことではさびしくなんかないんです。
例えば、妹か弟がいるけれど兄姉がいない、という人にとって、兄姉は欲しくなるかもしれないけれど、いないから寂しいわけではありませんよね。
いないから寂しいと感じるのは、兄姉がかつていたのにいなくなってしまった人だと思いますが。
むしろ「さびしくてかわいそう」と、心にもない同情をされることで、傷つくんです。独りっ子だから、自分は不完全なんだと。
引け目を感じさせられて萎縮させられた独りっ子の私、確かに頼りなくて、引っ込み思案だったと振り返って感じます。
でもそれは~周りから植え付けられた不完全さ、兄弟姉妹のいないことによる欠落感が、独りっ子の自尊心を傷付けて損なったからではないか?そう感じるのです。
何の気なしに交わされる「二人目どうする」会話も、独りっ子をヘコませるには十分だったりするんですよね…
今はもう集まりませんが、お盆の季節になると集まる親戚からもあれこれ言われて、イヤな気持ちになっていたなあとふと思い出した次第です。
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