日々是呼吸


家は工場じゃない

実家の母が、久々に来てくれた。
たまりにたまった洗濯物を片付けてくれて、キッチンを片っ端から消毒・除菌してくれて・・・涼しい風が吹く、丘の上にある実家とは異なり、熱風吹き付ける都市部のマンションで、さぞ暑かったことだろう。本当に感謝するしかない。

が、彼女が帰った後、ふとキッチンの壁を見て、ギョッとした。

旅先のポルトガルで買った、路面電車の柄がついたタイルとコルクの壁掛け兼なべ敷きをかけているフックに、レジ袋が二つかかっているのだ。
ちょうど目の高さに、レジ袋とは。中身はペットボトルのふたを集めたものと、レジ袋を折りたたんだものだ。

確かにフックに余裕はある。かけたくなった気持ちは分かる。かかっていると、便利だろう。
しかしなぜ、装飾品の上から、レジ袋を二つ、引っ掛けてしまうのだろうか。

細々と不用品を処分しながら、私は自分の住まいをおしゃれな空間に変えたいと思ってがんばっている。
それなのに、リサイクル一歩手前の品物を、飾り物の上にかけるなんて・・・どうしてそんな無神経なことができるのだろう。

母にとってキッチンは、もとし住まいは、便利さが最優先、見た目度外視なのかもしれない。
でも日中働きに出ている私にとって、仕事を終えて帰ってきて、家が作業場のようになっているのは、非常につらいのだ。
家では休みたい、リラックスしたいのだ。仮にそれが、キッチンという家事の場所であったとしても。

仕事の関係で、少し前に工場を見学した。ものづくりの場だけに、動線を計算し、効率を重視したつくりになっていた。
目の高さにかかっているレジ袋は、使い勝手は良いかもしれない。でも家は、工場じゃない。

棚の上のほこりや、床に落ちた糸くずは非常に気になる母なのに、部屋の眺めはまったく頓着しないなんて。
ありがたいのだが、携帯メールで苦情を送ってしまった。やっぱり耐え難いのだ。

使いづらいよりは、使いやすい方が良いに決まっている。ただ、見た目を損なってまで、利便性を追求するほどではないような気がする。
どうにもこうにも、頭の痛い問題だ。

思えば、実家のどの部屋も、見て楽しくなるようなインテリアでは決してなかった。
自らセンスを磨いて、気をつけていくしかなさそうだ。
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by cocue-cocue | 2010-07-30 18:50 | 片付け・整理整頓 | Comments(0)

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出して、取り入れて。ものや知恵と出会い、手放す毎日。
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