共働き親子の朝は忙しい。
寝起きが悪い私が、せめて30分早起きできれば、きっと違うはずだ。
しかし、理由は他にもある。
朝食準備や子どもの用意もさることながら、何だかやたらと自分の身支度に手間取ってしまうのだ。
洗面所で顔を洗う。
ダイニングで化粧するため、リビングの隣りの和室に化粧品ケースをとりに行く。
クリームは冷蔵庫から持ってくる。
肌着とストッキング、ジャケットのインナーは寝室のクローゼットにあり、アウターとボトムスはサービスルームのハンガーラックに吊ってある。
口紅とコンタクトレンズは洗面所に、ピアスとネックレスは寝室のタンスにある。
書き出して冷静に振り返ると、身支度のために私は家の全ての部屋に足を運んでいるのだ。しかも毎朝。
これでは朝が慌ただしいのも自明の理だ。
起きたらすぐ、寝室の衣類や小物を身に着ければ良い?
連日の猛暑で、仕事着には最後に着替えたいし、ストッキングは外出間際まで履きたくない。
そうなると、ますます家中を走り回るはめになる。
寝る前に着る服をすべて決めて、寝室に集めておけば、かなり楽になるんだろうか。
朝から部屋を行脚しなくても良いとは思うが、仕事と子どもの寝かしつけで疲れ切った夜に、翌日の衣類選びは酷な気もする。
どうやら、荷物の配置を抜本的に間違っているらしい。
どうしたものだろう。