日々是呼吸


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早起きに生まれ変わった

白状すると、私は朝が大の苦手でした。
目覚まし時計がなったとき、地獄の底に引きずり込まれるかのごとく、ツラい思いをする、そんな寝起きの悪さ、親元にいた頃は母親とそっくりで、遺伝か体質かとあきらめていました。

世の中の人は本当に、ここまで苦悶しながら毎朝起き出しているのだろうか?
疑問はつきませんでした。

朝が早い職場にいた頃は、毎朝目を覚ますが拷問のようでした。
ベルがなる、古典的な目覚まし時計を設置しても、音が聞こえないこともしばしば。
帰宅後マンションのエレベーターを降りた途端、けたたましいベル音が聞こえてきました。
非常ベルが鳴っているのかと思ったら、なんとわが家の目覚まし時計だった、なんてこともありました。そんな騒音ですら、効果ゼロなのです。

*****

子供が生まれてからも、寝起きの苦しみは変わることなどありませんでした。

そんな私が、気がつけば早起きになったのは、この1ヶ月の話です。

何があったのでしょう?

ひとつは、常夜灯を消して、部屋を真っ暗にして休むことを勧められたからです。
メラトニンの働きのために、少しでも光はないほうがよいと。
確かに、寝起きの悪さは、完全に消し始めてから、改善しました。

もうひとつは。

仕事上の仲間というか、上司でも先輩でもある人物とのやりとりがきっかけです。

熱い人で、溢れんばかりの愛の人、そう描写しておきます。
本人も認めているように、男女問わず、困っていると言われたら助けずには居られない性分で。

無意識に、なんの疑問も抱くことなく、本人はそうやって仲間と接しているのだと思うのですが、気がつけばペースに巻き込まれ、思い切り心を乗っ取られていたのです。

*****

人たらし。

あまり美しくない言葉かもしれません。
私は完全に、圧倒されたのでした。

憎めなくて、強引なのに断れなくて、失礼なことを言われてもつい、許してしまって。

そんな人の言動に完全にノックアウトした私は、どういうわけか早起きに生まれ変わっていたのでした。
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by cocue-cocue | 2014-08-15 06:00 | こころと思い | Comments(1)


優しい毒(香りの記憶)

 いろんな香りに目移りしながらも、自分の定番が欲しいと思って、20代の頃に愛用していたのが、この香りです。

優しい毒という名前は、一世を風靡し派生したあの香水の妹版だから、とも言えそうですが。
優しいのに、毒、という魅惑的な名前の通り、いつまでも深呼吸を続けていたいくらいにお気に入りの香りでした。

他の香りとは異なり、私にとっては特定の出来事や場面に結び付くものではありません。
あの時代から変わらない自分の何かを思い出す、そんな香りです。

緑色の曲線のボトルは、私にはりんごのような果実をかたどったように見えました。
禁断の、ではありませんが、何かこう、華やかなだけとまで言い切れない、妖しげにして離れがたい香りです。

まだ見ぬ誰かにとって、私もそんな存在でありたい。愛用していた頃の私は、そんな期待をもこめていたかも知れません。

*****

残念ながら廃盤になってしまったとのこと。
時代が変わったということなのでしょうか。
当時この香りを愛用した世代が、今なお使い続けてもらっては困るなにかがあるのかもしれません。

またいつか、帰ってきてほしい、思い出深い香りです。

ディオール TENDRE POISON


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by cocue-cocue | 2014-08-13 08:05 | お気に入り | Comments(0)


奇跡、ホントにスゴい!(香りの記憶)

恋に落ちるとき、人はなぜ、いつも初めてのように、ドキドキするのでしょう。

なぜ、恋に落ちたきっかけを、振り返って何度も確認しようとするのでしょう。

****

本当に幼い頃、年月が流れてから、再び同じ人に恋心を抱いたことがありました。

どこか現実離れしていたはずですが、あのドキドキが再来し、切ないくらいに胸いっぱいになりました。

幼すぎて、気持ちの伝え方も、あふれる思いの持っていきようも、お互いにまだ、よく分かっていなかったのでしょう。

沈丁花の香りのごとく、辺り一面に広がっていたのに、気がつけば、もうその短い季節は過ぎ去っていた、そんな思いでした。

****

その人と初めて出会ったのは、10年あまり前でした。
仲間の一人、でしたので、皆で何度も食事に出かけたものの、二人きりで話したことも、その活動で一緒になったこともありませんでした。

社交的な人でしたが、私は決して親しくはならず、知り合いというよりは「知っている人」の一人に過ぎず、街ですれ違っても会釈するかしないか、その程度でした。

***

わりと短い期間で、私はその活動から離れました。
その人は数年間、他国で過ごしたものの同じ活動を続けていました。

一度だけ、私の新しい分野での活動のため、その人に助言を求めて国際電話をかけています。
親しくもなかった私の電話は迷惑かなと思いつつ、事務的や応対よりは親切に、丁寧に教えてもらうことができました。

***

私の所属するチームの新メンバーのリストに、その人の名前を見つけたとき。

まさか、こんな日がやってくるだなんて、誰が想像できたでしょうか。

悪い人では決してないけれど、自分のペースで周りを巻き込む彼は、苦手とまでは言わずとも、肩の力を抜いて接するには、私にはちょっと荷が重い相手でしたから。

***

一緒に取り組んだプロジェクトのため、交わしたことばとメールはどのくらいになるでしょう。

突発的な出来事に振り回され、壊されかけたチームとプロジェクト。
戦う彼の姿を見ているうちに生まれた連帯感がやがて、昼に夜に、平日に限らず週末も、やりとりする仲になっていくのは、偶然の結末か、はたまた必須だったのか。

プロジェクトのため遠方に出かけて、二人で2日間過ごすことになったのは、チームのもう一人が体調を理由に離脱したのがきっかけでした。

***

こんなとき、普通は、どうするのでしょう?

プロジェクトの時間が過ぎれば、あっさり別行動なのか、少しは一緒にいて、常識的な時間でお開きなのか。

ガンガン飲んだり、歌ったりして遊ぶのか。
その場かぎりと割りきって一夜を共に過ごすのか。

私たちが選んだのは、いずれでもありませんでした。

話して、話して、話して。
とにかく、話しました。

話しても話しても、尽きません。
話題の前に体力がつきて、お開きにしたのは外も明るくなった頃。
                  
追い出すこともしなければ、踏み越えることもなく。
軽く引き留められながら、時には絡まれたりして、明け方まで過ごしたのでした。

***

何か特別なことが起きたわけでも決してないのに、私たちは、もはやチームの仲間以上の間柄だと思います。
何かの一線を越えてしまった。そんな相手になったのです。

***

どうしても、奇跡が起きてほしい。

そんな出来事がふりかかってきました。

いつか笑って振り返ることができるかもしれない。

そんな日が来ることを祈って、二人のパートナーシップが長く続くことを願って。
この香りは私の気分を明るくし、寛がせ、前を向いて歩むことをさりげなく指南し、そしていつもそばで見守ってくれています。

まるで、その人のように。

ランコム
ミ・ラ・ク ソーマジック!
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by cocue-cocue | 2014-08-10 05:30 | お気に入り | Comments(0)


肌触り(香りの記憶)

 人は生まれてから、愛を注がれる絶対的な時間が必要なのだと思います。

惜しみなく愛を注がれ、受けとる。持って生まれてきた小瓶を、愛でいっぱい満たさないと、人は生きていけないし、他の誰かに愛を注ぐこともできない。

子供が生まれて実感したことでした。

そして、私の小瓶は、決してあふれたことなどなかったということも。

***

ひとことで言えば、私はいつも、危なっかしい足どりで歩んでいたようです。

その道を歩くなら、これも必要、あれもあると便利。それは持っていかないほうが良いよ、役立つどころか「お荷物」だからね。

そういって、指南してもらうことがありました。

***

どこかの時点で、気がつかなくてはならないのでしょう。

なぜ、ここまで親切に手を貸してくれるのか。
私に何を期待しているのか。 

どんな見返りを求めてくるのか。

あふれるばかりの愛を注がれたことのない人間は、我に返ることなどできないのです。
まだまだ小瓶は空気のほうが多いくらいで、いくらでも受けとる余地があるのですから。

***

当時の私がたまらなくひかれていた香りは、二種類ありました。

何となく男性と共有できそうな、ウッディーな香り。
もうひとつは、ベビーパウダーをはたいたときのような、鼻の奥をくすぐるような、粉っぽい香りでした。

この香りを見つけて、リクエストしたのは私からだったような記憶があります。

どことなく、なつかしい母親の鏡台周りの香りと、男性的なエッセンスの組み合わせは、私が本能的に、親からもらい損ねた動物的な愛を埋め合わせたかったから選んだのだ、今ならそう分かります。

親からたくさん抱きしめてもらえていたならば。

私にはこの香りは必要なかったことでしょう。

もちろん、リクエストすることもなければ、贈られることすらも。

****

二人の子供たちは、今も抱っこをせがみます。
もうすぐ学校に上がる方の子供は、身体も大きくなり、抱き上げるのはもう私には無理です。

でも、あきらめさせるのではなくて、できる限り抱きしめてあげたい。手をつなぎたい。
たくさんたくさん、この柔らかい肌を触って、安心を与えたい。

そうすれば子供たちは、TOUCHと名付けられた香りを、改めて渇望しなくてもやっていけるのだから。

バーバリー タッチフォーウーマン
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by cocue-cocue | 2014-08-09 09:00 | お気に入り | Comments(0)


詩 (香りの記憶)

「みんな」が良いというものに無邪気に飛び付けない、そんな自分に気が付いたのは、ずいぶん幼い頃でした。

テレビのアニメとか、流行のオモチャ、キャラクター付きの文房具。
そういうのものを素敵とか可愛いとか思うのは「良くないこと」だから、欲しがったりしてはいけない、物心ついたときにはもう、そう信じていました。

健気な、親の娘をずっとやってきたのです。

*****

その香りがデビューしたとき、トップノートからラストまで、香りが変わらない、というメッセージ、コントラストのあるテーマカラーが鮮烈な印象を放っていました。

働き始めて、初めての夏が近付いていたその頃。
春先の淡い思いを上回る、そんな視線を注がれたのはいつが最初だったのか。
おだやかで、はにかんだ、でもほんの少しだけ切ない、そんな親愛の情でした。

***

近づいてはならないはずなのに、気がつけばそばにいて、待っている。

考えすぎ、気にしすぎ。
偶然が重なっただけ。

何度もそう思って、自分に思い込ませようとして、気づかなかったふりをしたあの頃。

この香りがこっくりと広がるかのような夏の終わりのあの暑い日、ごまかしきれなくなった、ちょうどその瞬間に。

まさか、あり得ない、そんな思いをはっきり伝えられたのでした。

****

仮に私が、その香りと同じブランドの代名詞ともいえるこちらの香りを選んでいたなら。

私はもしかしたら、全く違うシナリオを呼び寄せていたことでしょう。

お妃に内定されたあの方ご愛用と言われていた、その大人気の香りを、何の躊躇もなく手に取り「私の香り」と言い切れるような、無邪気な人々に連なることができたなら。

****

名香と呼ばれながら、この香りはもう、廃番になったと知りました。

ずっと使い続けていたのに、止めてしまったのは、私なりの物語が重なって、そして重ならなくなったからだと思います。

ボトルのデザインは線がすっきり、それでいて柔らかい手触りでした。

手放すことをためらったものの、もう私のそばには置場所が見当たらない。
そう気が付いたとき、ボトルを紙箱に収め、部屋から出す荷物にまとめることができました。

****

あの香りに街で出会っても、私はおそらく、気が付かないことでしょう。
でもその名前を目にするとき、船を臨む桟橋での夏の終わりの夕暮れと、あのまなざしが、一瞬だけ浮かび、そして砕け散っていくのです。

ランコム Poeme
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by cocue-cocue | 2014-08-09 07:30 | お気に入り | Comments(0)


美しい (香りの記憶)

 就職して東京に来たばかりの私の日曜日は、一言でいうなら「有り余る時間に、途方にくれる」ひとこまでした。

同期や同僚を除き、友達もわずか、土地勘はほぼ皆無です。
借り上げの住まいから電車に揺られて、ターミナル駅で下車、近くの百貨店を探検したものでした。

その香りに出会ったのは確か、新宿のとある百貨店だったと記憶しています。
甘い、でもほんの少しだけスパイシーなその香りは、しっかり重くもありますが、とても女らしい印象でした。

名前も直球ど真ん中。ヨーロッパで暮らした私は、アメリカのわかりやすいシンプルさより、複雑なニュアンスのある欧州系の品のほうが、肌に合うのです。
それなのに、この香りにたまらなく惹き付けられたのでした。

*****
振り返ってみれば、わかります。
あの頃の私が、自分に足りないであろうと無意識に気が付き、補ったものが何なのかを。
このクラシックな女らしさに吸い寄せられた私の目が、何に奪われていたのかも。

何も気がつかないまま、ただその香りを身につけ、朝早くから仕事に出掛けたものでした。

この香りはもう、私の手元にはありません。
早々と使いきり、そのままになりました。

何年か後に、東南アジアでこの香りのボディーローションを買い求めました。

懐かしくて、つい手にとったものの、結局ほとんど使うことなく、先日処分したところです。

今も香り自体は好みなのですが、あのときの思いと共に、私の身の回りからは縁遠い存在となってしまったのでした。

beautiful
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by cocue-cocue | 2014-08-06 21:17 | お気に入り | Comments(0)


禁断の花園(香りの記憶)

 思えばその香りを買ったときは、就職活動で東京に来た記念のつもり、でした。

思いの外、早めに面接が終わり、そのまま帰宅するのがほんの少し心残りで。
周遊券だったこともあり、少し街を散歩してから、帰途に着くことにしたのです。

山手線に乗り、降り立ったのは御徒町。アメ横を目指しました。渋谷や銀座のような都会なら、梅田や三ノ宮と大きく変わらない。そう思って選んだのです。

ぶらぶら歩きながら、ふと目に留まったのはこの香りのピンクのパッケージでした。
折しも雑誌広告で、よく見掛けた香りでした。

試してみて、気に入ったのでしょう。きっと東京に面接に来るのは、これが最後かなと思って、思いきってお土産として買い求めたのです。

*****

その年、私はいったい、何度東京と地元を往復したことでしょう。
面接に複数回呼ばれただけでなく、東京に就職することを決めました。
ちなみに、この香りを買ったときの面接先で、私は働いています。

暑かったあの日、紺のテイラースーツ姿の私はなぜ、この香りを選んだのだろう。
あくのない、あっさり爽やかで、微かに甘い香り。
どんな未来を予感して、手にしたのだろう。

*****

大きめなボトルだったので、今なお私の手元にあります。
パッケージのベビーピンクも、色褪せたはず。香りも相当、変わってしまったと思います。
でもそこには、見果てぬ未来を前にした一人の学生だった私が、振り返って見つめるんじゃないか。
そんな空気を今もまとっています。

フルールダンテルディ
ジバンシィ
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by cocue-cocue | 2014-08-06 00:25 | お気に入り | Comments(0)


香りの記憶

香りを身にまとうようになったのは、仕事のために東京に来たことがきっかけでした。
おりしも大学時代はまだバブルの残り香があり、ボディコンやらワンレン、ソバージュなんてお姉さま達を目の当たりした、その次の世代でしたので、実は周りは、とっくに目覚めていたのかもしれませんが。

振り返ると親の家にいた頃は、虫が着きようもない生活を死守した(笑)母親の監視下にありましたから、香水の類いには手を出せませんでした。そこまで
色気付いたと思われてはならなかったのですね。
いいこちゃんだったわけです。当時は自覚皆無でしたが。

*****

二度の出産を経て、香りを楽しむ機会はボディーローションが限度でした。
ここへきて、身辺に変動もあり、ふと香りに手を伸ばしています。

香りと結び付いた記憶を、振り返っていきたいなあと考えているところです。

ちなみに……

今回手にしたのは、こちら
どうしてもマジックが起きてほしくて、願掛けの思いもこめて、身に付けています。

miracle so magic!
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by cocue-cocue | 2014-08-03 09:05 | お気に入り | Comments(0)

    

出して、取り入れて。ものや知恵と出会い、手放す毎日。
by cocue-cocue
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