子どもの運動会を見学中、何とはなしに子どもたちの紅白帽の名前ワッペンに目が行きました。
我が家はアイロンで接着できるワッペンを使っています。体操帽の販売店でも扱っていたので、皆さんも同じかと思いきや、意外と手縫いでつけておられるようで。
そこではっと気づいたこと。
え、皆、こんなに粗く縫ってるんだ……
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私にとって針仕事は鬼門です。
モンテッソーリの幼稚園で、刺繍糸を使い紙を抜いとりさせられた経験も去ることながら、元家庭科教員で洋裁が得意な母親をもったのが不幸の始まりでした。
真っ直ぐ、規則的に、糸の向きを揃えてキッチリ縫うことを最初から求められ、当然できなくて、自分は不器用、と諦めたのです。
家にはあんなにたくさん、布や糸、手芸材料があったのに、私の趣味に手芸はひとつもありません。うまくできなくて嫌になるし、少しはうまくいっても、ダメだしされるのがわかっているからです。
なるべく縫わなくて済ませるのが、私の対策でした。
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ましてやおでこの上で名前を示すワッペンを、私のレベルの手縫いでなど、つける気にはなれず。
子どもが恥ずかしかろう、その思いしかなかったのです。
しかし現実は。
スイミングキャップにブランケットステッチでワッペンを何とか縫い付けられるレベル(独学)の私から見ても「え、しつけ縫い?」といったワッペンの子どもたちが何人もいたのです。
申し訳ないですが、その程度なら、私でも数分間でできそう、といった……
私が満たせなくて自信を失っていた、その水準があまりにも、高すぎたのだとしたら。
何だか力が抜けてしまいそうです。