いろんな香りに目移りしながらも、自分の定番が欲しいと思って、20代の頃に愛用していたのが、
この香りです。
優しい毒という名前は、一世を風靡し派生したあの香水の妹版だから、とも言えそうですが。
優しいのに、毒、という魅惑的な名前の通り、いつまでも深呼吸を続けていたいくらいにお気に入りの香りでした。
他の香りとは異なり、私にとっては特定の出来事や場面に結び付くものではありません。
あの時代から変わらない自分の何かを思い出す、そんな香りです。
緑色の曲線のボトルは、私にはりんごのような果実をかたどったように見えました。
禁断の、ではありませんが、何かこう、華やかなだけとまで言い切れない、妖しげにして離れがたい香りです。
まだ見ぬ誰かにとって、私もそんな存在でありたい。愛用していた頃の私は、そんな期待をもこめていたかも知れません。
*****
残念ながら廃盤になってしまったとのこと。
時代が変わったということなのでしょうか。
当時この香りを愛用した世代が、今なお使い続けてもらっては困るなにかがあるのかもしれません。
またいつか、帰ってきてほしい、思い出深い香りです。
ディオール
TENDRE POISON
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