買い置きが多いと、不便だ。
そういうと、実家の母からは猛烈な抗議をうけるに違いない。
洗濯用洗剤を1ダースまとめて買うくらいだ。私の言い分は理解しないだろう。
ストックが多いと、使用中のものと同じ場所には置けなくなる。
まとめるとかさ張るので、箱詰めして押し入れにしまう。上にものを重ねる。取り出すのに手間が掛かり、必要なときは新たに買ってしまう。
ますます在庫は増え、下手すると別の場所に一塊にして収納するはめになる。
一方で「足りない」という意識も強まり、セールでまとめ買いしてしまう。
…こうやって我が家には、衣装用プラケース一杯分のストッキングが備蓄されたのだ。
あるプロの方のブログを拝見し、著書を手にした。「サッとしまえる パッと取り出せる スッキリ!整理生活」にも書いてあった。
「人は同じようなものを余分に買ってしまう癖があります」
ドキッ!
冷蔵庫で死蔵してしまう食品も、そういえばいつも一緒だ。
ハム、ソーセージ、ベーコン。常備していたら便利だと買いながら、使い切るどころか開封前に消費期限を過ぎてばかりだ。
そもそも、私にはなくて困らないものなのかも知れない。
実家の母が溜め込むのは理解できる部分もある。
最寄り駅から徒歩15分かかる、山沿いの自宅。
駅まで出ないとスーパーはなく、コンビニはスーパーよりも遠くにあるくらいだ。
車どころか自転車も乗れない。数年前に腕を手術し、重い荷物は持てない。
父と車でホームセンターに出かけて、安いときにまとめ買いして、安心したいのだろう。
いざ買うときに安くなかったら嫌だし、持ち家なので「収納にかかる家賃を考える」必要もない。
戸建てなので、庭の物置でも、収納場所はいくらでもあるのだ。
でも、その習慣は、都市のマンション生活には不向きだ。
親とは違う生活様式を選んだからには、物との関わりも改めなくては。
思いの外、親の考えの呪縛は強い。